落ちこぼれプリンセス
あやかさんが、私に抱きつきながら言った。
「るみなちゃん、可愛いっっ!妹に欲しーい!」
「正直で素直なんだねぇ。」
さくらさんまで。

みんなして、ちっちゃい子を微笑ましく見つめるような目で私を見るのをやめて欲しい。

「本当に姉妹みたいよね。」

どっちが姉で、どっちが妹?なんて聞かなくても分かりきっているからあえて聞かないけど、生まれたのは私が先だから、本当は私がお姉さんと言われてもいいはずだけど。

私がへこみはじめたところで、そろそろ自室に戻らなければならない時間になってしまった。
みんな、また一緒にお茶しましょうとそれぞれの部屋に帰っていった。
< 27 / 38 >

この作品をシェア

pagetop