相容れない二人の恋の行方は
「こっちからわざわざ行く必要ない。呼び出せよ」
「……ば、番号知りません……」
「かかってきたんだろ? 着歴が残ってるだろ」
「あ、そうか……」
「どういうこと? 向こうだけ、なんで真由子の番号を知ってる?」
「……それは。スマホを奪われて勝手に……」
「……へぇ」
低い声で一言、同時にじっと見据えられてあまりの圧力に背筋がぴしっと伸びて硬直する。確かに私に落ち度があって番号を知られてしまったけど……新谷が怒ることじゃないじゃない。訳わかんないよ……
「……分かった。ボクが電話する。貸して」
「え……?」
窓際からこっちへ移動してきた新谷の視線が私の手の内にあるスマートフォンに向けられる。恐る恐る差し出すと新谷の手に渡り私の目の前で操作して「この番号でいい?」とさっきかかってきた番号を表示されこくりと頷いた。
そして電話をかけるとすぐに相手と繋がる。
「……もしもし。誰だよ、おま……」
すぐに新谷の表情からは険しさは消え、表情の変化とともに口も止まる。そしてその数秒後、私のスマートフォンを握りしめたまま部屋を出て玄関へと向かった。
「ちょ、ちょっとどこへ!?」
私は外へ出て行く新谷を追った。私のスマホを返して!
「……ば、番号知りません……」
「かかってきたんだろ? 着歴が残ってるだろ」
「あ、そうか……」
「どういうこと? 向こうだけ、なんで真由子の番号を知ってる?」
「……それは。スマホを奪われて勝手に……」
「……へぇ」
低い声で一言、同時にじっと見据えられてあまりの圧力に背筋がぴしっと伸びて硬直する。確かに私に落ち度があって番号を知られてしまったけど……新谷が怒ることじゃないじゃない。訳わかんないよ……
「……分かった。ボクが電話する。貸して」
「え……?」
窓際からこっちへ移動してきた新谷の視線が私の手の内にあるスマートフォンに向けられる。恐る恐る差し出すと新谷の手に渡り私の目の前で操作して「この番号でいい?」とさっきかかってきた番号を表示されこくりと頷いた。
そして電話をかけるとすぐに相手と繋がる。
「……もしもし。誰だよ、おま……」
すぐに新谷の表情からは険しさは消え、表情の変化とともに口も止まる。そしてその数秒後、私のスマートフォンを握りしめたまま部屋を出て玄関へと向かった。
「ちょ、ちょっとどこへ!?」
私は外へ出て行く新谷を追った。私のスマホを返して!