物語られない私の物語
もしかしてこのまま、優しくしてくれた先生と恋に落ちるっていうパターン?
そういう禁断の愛、的なやつ、漫画では大好物だけど、これは現実だし・・・
いやでも、この距離で見られたら、反則だ・・・!
「あ、あの、せんせ」
「あーっと、ごめん・・・これから職員会議あるんだった!」
私の声を遮って、先生は私の元から離れた。
そして、教室を出る直前、なんかあるなら遠慮すんな!相談乗るから、と言ってくれた。
残された私は、ぼうっとただ、先生が去っていった後の誰もいない教室のドアを見つめていた。