物語られない私の物語
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誰もいない放課後の教室。
じぶんの机に突っ伏して、低いうなり声を上げていると、誰もいないはずなのに、背中を思い切り叩かれた。
「うわっ!」
慌てて飛び起きると、後ろには担任の佐藤先生が立っていた。
心臓がばくばくいってる。
急に背中叩くな、このやろう。
「ははっ・・・すげー声」
「せんせーが驚かすようなこと、するからでしょ?」
「悪い悪い、安藤具合悪いのかなーと思って、心配で」
心配とか。
私、そんなに分かりやすかったのか。