Sunshine Door
Ⅶ
ライムライトの閉店時間は朝の5時まで。
時計を見るとユウトと過ごせる残り時間は残り30分。
今までのユウトと過ごして来た時間を思い返すと、極端なほど些細な時間ではあるが、決心が固まった私には悲しみの気持ちは微塵もなく、むしろ朗らかな気分ですらあった。
話疲れた二人は少しだけの沈黙で疲れを癒し、そのタイミングを見計らってユウトがトイレへと立ち上がった。
ユウトが席を離れると私は慣れないアルコールで軽い頭痛が一気に襲って来た。
家に帰ったら熱い湯船に浸かってから寝ることにしよう。
日常的な事への考えが頭を巡りながら、もう一度時計の針に目を向けようとしたときに、普段無口なライムライトのマスターが話しかけてきた。
「サヤカさん、お見合いの話、本当ですか?」
「はい。今の仕事もあまり向いてないですし、田舎に戻ってゆっくり主婦業をしながら過ごすのも悪くないかな?なんて思ったりして。」
普段話しかけて来ることがないマスターからの会話に少々戸惑いながらも、それとなく嘘のない返答を続けると、神妙な面持ちでマスターがさらに会話を続けた。
「ユウト君の気持ちはどうするんですか?」
「は?」
私の間の抜けた様な返答以前に、言葉の意味がまるでわからなかった。
時計を見るとユウトと過ごせる残り時間は残り30分。
今までのユウトと過ごして来た時間を思い返すと、極端なほど些細な時間ではあるが、決心が固まった私には悲しみの気持ちは微塵もなく、むしろ朗らかな気分ですらあった。
話疲れた二人は少しだけの沈黙で疲れを癒し、そのタイミングを見計らってユウトがトイレへと立ち上がった。
ユウトが席を離れると私は慣れないアルコールで軽い頭痛が一気に襲って来た。
家に帰ったら熱い湯船に浸かってから寝ることにしよう。
日常的な事への考えが頭を巡りながら、もう一度時計の針に目を向けようとしたときに、普段無口なライムライトのマスターが話しかけてきた。
「サヤカさん、お見合いの話、本当ですか?」
「はい。今の仕事もあまり向いてないですし、田舎に戻ってゆっくり主婦業をしながら過ごすのも悪くないかな?なんて思ったりして。」
普段話しかけて来ることがないマスターからの会話に少々戸惑いながらも、それとなく嘘のない返答を続けると、神妙な面持ちでマスターがさらに会話を続けた。
「ユウト君の気持ちはどうするんですか?」
「は?」
私の間の抜けた様な返答以前に、言葉の意味がまるでわからなかった。