青い嘘とブルーなKISS
「ミウ?」

「どうしたの?着信あったけど。」



「僕の質問覚えてる?」

「どの質問?」




「昨夜の僕らの関係も嘘なのかどうかの質問」

「昨夜のどれ?」




そう言うとセナの言葉が一旦途切れて、少しの沈黙が続いた。



「僕は気持ちを伝えたけどミウの気持ちはまだ聞いてない」

「愛してる、また会いたい、今すぐにでも。」と私は何故言えないのだろうか?


思いと反して事務的な冷たい言葉しか喉から出てこなかった。



息苦しいほどに長い沈黙が続き、呼吸の音すら途切れそうになる刹那、セナがもう一度話し始めた。




「また会ってくれる?」

「うん」



「好き?」

「好き」



「愛してる?」

「言葉の意味はよくわからないけど多分愛してる。」



「今から会わない?」

「うん。2度目だね その言葉」




「これからは何度も言うつもりだけど。」

「そうだね。4度目のキスもまだだし。」



それから私達は昨夜の雨で少し濡れてしまった服から着替えて、また同じ待ち合わせ場所で会うことにした。
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