罪線〜an imitation〜
俺はゲーム機の椅子に腰を下ろすと、いつもの様にスピード重視のキャラを選んだ。

それに対して平岡は、スピードキャラで対抗しては、俺が一日の長という事もあり、パワー重視のキャラで挑んで来た。

いつもと同じシチュエーション。

いつもと同じキャラ。

そして、いつもと同じ全力同士のぶつかり合い。

が、この闘いの結果はいつもと違ったモノとなるだろう。

平岡と俺の間に、いかなるキャリアの差、明白な実力の差があろうとも、結果はいつもと違うのだ。

……これでいい。

……これで、終わりのない様に思われた悪夢は、終焉を告げる事となるであろう。


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