罪線〜an imitation〜
「こんな時間に一人で何やってんだ?」


時間は夜の十時半。十歳になるかならないかの子供が一人で居る事が、あまりにも不自然な光景に見える。


「今ね、人探してるんだ!この人知らない?」


そう言うと、一枚のプリクラを俺に見せる。


なんだ……ミカとケンジじゃん。


「あぁ、知って……」


いや、ちょっと待てよ。なんかおかしくないか?


確かミカは、最近行方不明で……。しかし、隠し通せる状況ではないようだ。


いつの間にか、俺の背後には人の気配。首筋には、何やら冷たい物が当たっている。


……この感覚は……間違いなく刃物だ。


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