罪線〜an imitation〜
初めて味わう「淋しい」という感情に堪えられなくなった俺は、何とは無しにゲーセンへと足を向けた。

ゲーセンに着くまで、色々な事が脳内を巡る。


決して成績優秀ではなく、特別何かに秀出ている訳でもないが、学校を休む事はなかったシュウジ……。


そんな彼がここ三日間、誰に断りを入れるでもなく休んでいる……。


何かあったのかと思い、自宅に電話を入れてみても


「帰っていない」


という、淡泊な言葉が帰って来るだけ。


捜索願は出している様だが、それについて警察は、あまり取り合ってくれないらしい。


「おかしいだろ……」


おかしい。


おかしい……?


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