罪線〜an imitation〜

誘う男

街灯も無く、細くて薄暗い夜道。

小さな光を放つ携帯を片手に、優しい笑みを浮かべる女がいた。


「楽しいかい?」


楽しいだろうね。


「嬉しいかい?」


嬉しいだろうね。


「知ってるかい?」


知らないよね。


僕は彼女を


裂いた。


だって幸せそうだから。


僕が知りたい事を、彼女は知らないだろうから。


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