罪線〜an imitation〜
俺は何の疑いもなしに携帯を水に落とし、そのまま空き地に向かった。

するとそこには一人、俺の顔見知りの女が立っていた。

宮内という女だ。

さっき平岡と宮内、この二人と組んでいたという話をしたが、実際にそいつらも参加していると知ったのは、その時が初めてだった。

その時になっても、俺と宮内は疑念を持たずにいたが、その場に後から現れた平岡だけは違った。


"嵌められてる"と気付いていたんだろうな。

平岡が何も保険を掛けずに来たら、俺達三人は、間違いなくブタバコ行きだったろうよ。


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