罪線〜an imitation〜
それから数日が過ぎ、俺はある所へと来ていた。

……まぁ、ある所なんて意味深な事を言ってもしょうがないか。

毎度お馴染みのあの場所だよ。

例のパチンコ屋だ。

店に入って、すぐ右手側にある休憩所に行くと、すぐに明るい声が飛んで来る。


「柴田さん!」


「おう、チヒロ。元気か?」


勘のいいお前だ。なんとなく解るだろ?

金に困っていた、あの女だよ。

誰に知られる訳でもなく、付き合い始めたんだ。こっそりとな。

< 96 / 161 >

この作品をシェア

pagetop