イタイのがスキ *
「唯っ!」
ぎゅっ
「あいちゃん痛いぃ」
いつも通りの朝。
大好きな友達との登校時間
一つだけ違うとしたら、彼が本を読んでいないこと
それと
彼の隣に女の子がいること
心がギュッと掴まれてるみたいな感覚
だめ。
押さえなきゃいけない
そんなこと分かってる
それでも彼の姿が目に入ってしまうから
「唯?」
「あ、ごめんね…」
「いーよいーよ。話してくれるのずっと待ってるから」
「あいちゃん…」
中学からの付き合いだからもう3年。
中村 藍 * ai
あいちゃんは、気づいてる
私が誰を思ってるかもどんな気持ちなのかも
それでも強引にきいてこないのはあいちゃんの優しさ
そう、私の恋は
1年以上の片想い。