スイートビターラブ
ガラッ
教室のドアを開けると
クラスのみんなが一斉に
顔をこっちに向ける。
「あーなんだ委員長かー。」
あ、はい。
私で悪かったですねっ!!
ふーーーっ。
間に合ったぁ
乱れた呼吸を
落ち着かせながら、
私の席に座る。
「彩音ー!
今日遅かったじゃない!
どうしたのー??」
この子は
私の幼馴染であり、
大っ大っ大親友である、
玉木彩織。
さーちゃんは、
黒髪ツヤツヤストレートで、
すらっと通った鼻筋、
潤った唇、
目が大きくて、長いまつげっ!!
みんながうらやむ
ちょー美人なのっ!!
なんで、
こんな私と一緒に居るんだろう
ってみんな、疑問に思われてる
「....ぇ!ねぇ!
彩音っ!!聞いてる?」
「あっ!!ごめん...。
今日さぁーあの有村拓也が、
学校に来てて。それで、
人だかりのせいで、
全然学校に入れなくてさー。
遅刻寸前っ!!
大変だったんだからもー。」
「あー彩音は、
委員長だもんねー!
職員室にも寄って行かなきゃ
いけないのはつらいねー。笑」
「そーそー。
なりたくて
なったわけじゃないのにさー
上手いように使われちゃって。」
「それはそれは、
お勤めご苦労さんです」
「はー。ほんとだよー!
あっ。
今日いつもので
2時間目終わったら 抜けるからー!!」
「りょーかーい。がんばってねー!」
ガラッ
担任が来た瞬間、
みんなそれぞれの席に
散らばって行く。