姐御な私と無口なアイツ。


私には欠片も備わってない可愛げを前に、道理で二人には彼氏というものが出来たわけだと納得しながら、嬉々として語られるクリスマスの話を前に、私はまた、意見を求められるのであった。




* *




そして放課後。


「……え?今日って総務委員だっけ?」


総務委員は三時半に3号教室、という全校放送を聞いて、私は焦った。


そっか、とりあえず冬休みにはいる前に色々まとめとかなきゃなんだっけ。


どうせ教室戻ってくるかな、と、ファイルと筆箱だけ持ってそちらに向かう。


言われた教室に入ると、もう結構人が集まっていて……寒い。


どうやらエアコンがない教室らしく、校舎内だからとたかをくくってブレザー置いてくるんじゃなかったと後悔。


周りの子は結構、ブレザー着てる……。


首を縮めながら自分のクラスの場所に行くと、そこには。


「……あれ、涼介も総務だっけ」


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