月より輝く、君に恋をして。
「しゅーうーくーんっ!!!会いたかったよー♡」
橋本柚羅、朝の廊下を全力疾走なう。
途中、先生に注意されたけどそんなの関係ないねっ!
私は今、恋のアクセル全開なのですっ♡!
だけど、私のお目当ての人物は私に目もくれず、
華麗に避けました。
ベシャッ。
「痛ったぁ~…。どうして避けるのよ!!」
「あんたに興味ないから」
うぅ…そんな真顔で言われると、柚羅さん傷つきます。
でも、私はめげません!!
「おはようっ!柊くん♪」
「……よくこの状況で挨拶できるよね」
そう冷たく言い放つのは、私の想い人の桐谷柊くん。
柊くんは、この学園の王子様で、そのクールな立ち振る舞いから
冷静王子“クールキング”と呼ばれている。
相も変わらず今日もお美しい...♡
「…氷漬けにして、部屋に飾りたいです」
「全力で拒否するよ」
くっそぉー、嫌がる顔もイケメンだぜ。←
柊くんは、悶える私を呆れ顔で見ながらスタスタと歩いていく。