301号室、302号室、303号室
その日は、頭に雷が落ちたような衝撃で目が覚めた。
感じたことのない頭痛と、回る天井。
回っているのは天井ではなく、自分の目だということを認識するのには少し時間がかかった。
ベットから転落し、強打した頭には星が飛んでいる。
とりあえず、転落した拍子にズレた眼鏡を直そう。
ていうか、なんで眼鏡かけたまま寝てんだろ・・・。
い、てて・・・・
後頭部をさすりながら起き上がる僕を、次に待ち受けていたのは強烈な吐き気だった。
気持ち悪っ・・・!
頭の痛みも忘れ、両手で口を押さえてトイレへと駆け込む。
杉湊
23の冬。
初めて、二日酔いの地獄を知る。