Eメール

やられっぱなしでいるかこの野郎…。

上等だコラ!
俺は素早くメールを打ち、送信する。

『わかった』

メールは続けざまに送られてくる。

『OK。ルールは簡単。純也君は私を信じる。私も純也君を信じる。それだけだ。分かる?』


…なんだこれ?意味わかんねぇぞ?
取り合えず話…あわしとくか。

送信ボタンを押した時…慌てて送信を中断した。

…よく考えろ。相手に乗るだけじゃ駄目だ。
俺に有利になるよう《仕向ける》んだ!!

例えば…そうだな…これでどうだ?

『嘘はつかないってことで良いんだな?』

そう送る。
返事は…

『そうとも言えるね。』

よし。
これでマコトは嘘をつけない。
いや、これだけじゃ弱すぎる。もっとリスクを高くしないと。
そのためにはマコトを“知る”必要がある。


『マコトは今ドコにいる?』

『純也君の隣さ。』

隣…?ふざけやがって!

…いや…まて……隣の部屋か?
204号室か206号室か?

本当ならもう乗り込むだけで良い。
罠だ。俺の直感がそう警笛を鳴らしていた。

携帯が震える。

『まずは乾杯しよう。君の家に缶ビールを入れておいた。』
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