空は今日も青い。

「あの....佐伯さんのことが大好きです!つ、付き合ってください!」

告白してくれたこの男子は....確か2組の
金ヶ岬くん。

自覚してはいないだろうが、
整ったルックス、ちょっとドジな性格、
可愛い笑顔が女子に人気のある男子だ。

学年のモテてる男子からの告白。

普通なら、「わ、私も、好きだったの....!」
となり、二人は付き合うことになるだろう。

だが、私はこの告白を受け入れない。

....誰の告白も受け入れない。
きめたんだ、私は。
もうあんな事にはしたくない。

「....ね、私の事、どれぐらい知ってるの?」
金ヶ岬くんはバッと顔をあげて私を見る。

「あ、えと、い、いっぱい!かなぁ?」
私はもう一度聞く。
「だーかーらー、どんぐらい?」
「ど、どうしたの?なんでこんなこ....」
「答えて。あなたは私の何を知ってるの?」
「....何も、しら、ない....です。」
やっぱりね。みんなそうなんだよ
「そんなので告白しないでくれる?」
ごめん、金ヶ岬くん。あぁ、もうそんな悲しそうな顔しないでよ
「もう二度と話しかけないで」
好きになってくれて、ありがとね
でも....私は...

そこまで言うと金ヶ岬くんは涙をこらえながら走ってさって行った。
「...ごめんね...」
私は風に消えるような声で呟いた。

もうすぐ春が遠ざかっていく。
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