無情な少女とイケメン転校生
「大丈夫だって、雫はキレイでかわいいし、俺といたって劣りはしないよ」

「断る。お世辞は嫌い」

「おぉう・・・」

もうすぐ学校に着く。

離れなければいけない。

「じゃ、私は先に行くから」

「おー、勉強頑張れよー」

そっちこそ。

とは言わずに、早足に学校へ急ぐ。

校門にはたくさんの生徒がいた。

私は、人の合間を縫って先へと進む。

そのあとから、

「キャー!荘介先輩、おはようございます!」

「おー、おはよー」

「荘介先輩、これ作ったんです!食べてください!」

「ん、ありがたく貰うよ」

無数の女子の声と、荘介の明るい声。

私はそれを無視して、昇降口で靴から上履きへと履き替える。

声はほとんど聞こえなくなり、教室へ向かった。
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