運命という名の恋

―――――――――――

そうこれが柊家との関係。
私達の関係。

「柊、葉月...様」

ボソッと。
久しぶりにその名を口にした。

「舞花」

隣で寝ていたはずの樹様が
起きていて私を呼んだ。
不安そうな悲しい影のある顔をして。

「あ...すいません!!私は!!
私は樹様だけを...」

「大丈夫。わかってるよ」

「...すいません」

「舞花は葉月が好きだったもんな
もちろん渡さないけど」

「...ふふっ」

「な、なんで笑う!!」

「そんなとこで意地はらないで
ください(笑)」

「だってー僕なんて
葉月に敵わないもん」

「じゅうぶんですよ、敵ってます」

「ありがと」

そして温かいものに包まれた。
< 26 / 81 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop