運命という名の恋
「茜…やめなよ、壊れるよ」
はぁ、とため息をついて
背後にいた男は私に近づいてきた
「…だってー!!
それじゃあ、私は…
こんなの…もっと…」
「もっと…??」
「…き、嫌われる」
「ばかだなぁ」
ポンポン、と頭を撫でられた
背後にいたのは駆だった
懐かしい感覚に大粒の涙がでた
「茜を嫌うわけないよ」
「…ふぇ」
「なんで泣くんだよ」
「2年間も、ずっと会えなくて
私のこと嫌いになったのかと思って」
「ごめん、勝手に出て行って
母さんが3年間仕事でいなくなる
って聞いたとき、ヤバいって思って
耐えれなくて、茜を更紗に任せた」
「なんでヤバいのぉ…」
「ひくかもしれないけど…
ずっと好きだったから茜のこと
小さい時からずっと」
「ぇ…??」
「恋しちゃいけないこと
なんてわかってる、
何度も自分に言い聞かせた
妹に恋するなんておかしいって
でも耐えれなかったんだ」
「そんなの…」
「僕、ずっと抑えてた
…キスしたい」
「ええええええええ!!」
「僕のこと嫌なら拒んでいいよ
でも好きなら受け入れて」
駆が近づいてくる
私たち兄妹なのに…!!
私も、駆のこと好き…
でもこの好きは…