だいすきのすき
そうこうしてる間に昼休み終了のチャイムが鳴って、航平も汰一もそれぞれ自分の席へと戻っていった。


何気なく視線を向けたコケシちゃんは読んでいた文庫本をカバンにしまい、いそいそと授業の準備をし始める。


なんつーか、見た目に反せず真面目な子だよな。
まだダラダラ喋ってるヤツとかも居るのにさ。


そんな真面目な子とお近付きになるにはどうしたら良いんだろ……。


やっぱりここは相手に歩み寄った感じで距離を詰めていくべきかな。


んで、さっさとやることやって本命の晴奈ちゃんに乗り換えちゃおう。
そうすれば万事うまくいくってもんだ。
我ながら言い計画だな。


なんて自画自賛しながら。
思い立った俺は放課後の人気の少なくなったタイミングを狙って、さっき頭の中で密かに企てていた計画を実行に移すことにした。
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