だいすきのすき
やっぱり名前で呼び合うって特別な関係っぽくて距離が縮まった気がするよなぁ。


真っ赤な顔で……でもやっぱり嬉しそうな雨花を見ると、きっと彼女も同じことを思ってるんだろうなって思う。


これまた他のヤツらが見たらケラケラ笑って小馬鹿にしてきそうなやりとりだけど……。



でも、昨日に引き続きいい感じに雨花が俺に対して心を許してきてる気がする。



自分の試みが成功したことに心の中でガッツポーズ。


これでますます脱童貞計画に近づいたってワケだ。


なんて考えてこっそりとほくそ笑む俺に、


「憂梧くんも似合ってるね」


「んっ?」


「名前。見た目と一緒で爽やかで似合ってる」



純粋で真っ直ぐな視線と言葉が向けられ……不覚にもちょっとドキッとさせられてしまった……。
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