だいすきのすき
自分でいうのもアレだけど……確かに一般的には見た目が良い方には分類される俺だ。


つい最近もコンパで一番可愛かった女の子に気に入られた俺だ……。



だからってさすがについ一週間前から親しくなり始めた女の子に好かれるなんて……自惚れ過ぎかな。

純粋な雨花のことだ。

勉強を教えてもらう口実に、このままだと留年するかもしれないって言った俺の嘘を信じて心配してるだけだろう。


だって現に、


「がんばって留年しないようにしようね」


雨花は真っ直ぐに俺を見上げながらぐっと拳を握ってみせた。



ほら。
やっぱり心配してやってくれたこと。


それ以上でも以下でもない。


< 32 / 108 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop