だいすきのすき
でも、雨花が俺に好意を持ってくれてたら俺的には色々好都合なんだけどな。

それだけ心も体も許してもらいやすそうだし……。



「ありがとっ。帰ってからこれ使って勉強する」


こんな下世話なことを考えながら、雨花から受け取ったレポート用紙の束をヒラヒラと掲げ、



「ずっと勉強教えてくれた雨花の為にもがんばるから。絶対」



我ながらクサイなぁって感じるようなセリフを言って、空いてた方の手で雨花の頭をポンポンと軽く撫でた。


その瞬間。


「っ!!」


ちっこい体にキュッと力が入り、雨花の顔が急激に真っ赤になって俺を見上げていた目が少し潤んだ。



何この反応……。
急に触れたりして、ちょっと馴れ馴れしかったか……?
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