だいすきのすき
俺があの日企てた、恋愛に不慣れそうな地味な女の子を練習台にして脱童貞してから晴奈ちゃんと付き合おう……という計画を説明すること数分。


「……で。やることやったら別れるんだ?」


航平がめっちゃ迫力のある真顔と低い声色でこう切り返してきて背筋が凍った……。


これを言ったら根が真面目な航平は絶対に怒ると思ったから、出来れば言いたくなかったんだよな。


「でも、別れることなんてどんなカップルにも可能性あることだろ。それが遅いか早いかの話じゃん」


「なるほどね。じゃあ憂梧の好きにすれば?」



なるほどね……なんて言ってるけど、案の定で航平は全く納得した気配がない。


その証拠に相変わらず顔は無表情のまま。
それがやたらに威圧感があってめっちゃ怖い。


それに、好きにすればって突き放したような冷たい言い方……。
まるで、俺を敵とみなしたぞって警告されてるみたいだ。


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