【短編】影とフェンス
あの時、僕が飛び降りていたら、
屋上には鍵が掛かっていた事だろう。
ミホは自分が飛び降りる機会を、
僕に潰されたく無かっただけ…
なのかも知れない。
それとも、
ただ純粋に僕を助けただけだったのか…
きっと、それも永遠に分かる事の無い問い。
境界線なんて何処にでもある。
誰の足元にも…
ほら、すぐ其処に。
ミホが飛び降りて間も無く、
屋上の扉に鍵が掛かった。
僕は開く事の無い扉越しに空を見つめ、
静かにサヨナラと空に告げ、
扉の前から去った。
誰もがこの世界で生きる術を探している。
心の闇に呑まれない様に…
屋上には鍵が掛かっていた事だろう。
ミホは自分が飛び降りる機会を、
僕に潰されたく無かっただけ…
なのかも知れない。
それとも、
ただ純粋に僕を助けただけだったのか…
きっと、それも永遠に分かる事の無い問い。
境界線なんて何処にでもある。
誰の足元にも…
ほら、すぐ其処に。
ミホが飛び降りて間も無く、
屋上の扉に鍵が掛かった。
僕は開く事の無い扉越しに空を見つめ、
静かにサヨナラと空に告げ、
扉の前から去った。
誰もがこの世界で生きる術を探している。
心の闇に呑まれない様に…