恐愛同級生
二人はこのカーテンの向こう側で一体何をしているんだろう。
彼氏と友達が誰もいない保健室のベッドの上でしていること。
恋愛経験の少ないあたしにだって簡単に想像がつく。
頭の中は何故か冷静だった。
二人に気付かれないようにカーテンにそっと手をかけると、あたしは勢いよくそのカーテンを開けた。
シャッという音と同時に、ベッドの上にいた男女が目を見開いてこっちを見る。
「――何してるの?」
あまりにも滑稽だった。
女はあたしの登場に驚き、だらしなくポカンッと口を開けて飛びだしそうなぐらいに目を見開く。
思考が停止してしまったのか、数秒間ジッとあたしを見つめて固まった後、弾かれたように男から離れた。