恐愛同級生

「翔とこんなことしてるところをあたしに見られて……どうして平然としていられるの?翔はあたしの彼氏だよ……?好未とあたしは友達でしょ?それなのにどうして……好未のこと信じてたのに!」

「ハァー?あたし別に友達とかいらないし~」

好未の言葉に思わず顔をしかめる。

「え?」

「てかさぁー、アンタのこと友達なんて思ったことなんて一度もないし~?」

好未はフンッと鼻で笑うと、意地悪な笑みを浮かべる。

「あたし、入学した時から翔君のこと狙ってたの。だから、莉乃と友達になりたかったわけじゃない。莉乃が翔君と付き合ってるから友達の振りしてたの」

「何それ……」

好未の言葉はまるで鋭いナイフのようにあたしの心に傷をつける。
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