恐愛同級生

「違う。そういうんじゃねぇよ」

「えっ?」

掴まれている腕と三浦君を交互に見返すと、三浦君は訴えるような目をこちらに向けた。

な、何……?どうしちゃったっていうの……?

シーンっと静まり返った教室内であたしと三浦君が無言で見つめ合う。

三浦君は何も言わない。

首を傾げながら三浦君を見つめる。

三浦君のその瞳からは何かとてつもなく強い想いが感じられた。

それをあたしにどうやって伝えようか迷っているように思えた。

ほんのわずかな時間がとても長く感じられる。

あたしはただ黙って三浦君を見つめて次の言葉を待つことしかできない。

沈黙を破ったのは三浦君だった。

「つーか、スマホの弁償はしなくていいから、たまにラインしていいか?」

三浦君はパッとあたしの腕から手を離してそう言った。
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