恐愛同級生
急に意識を失った……?
それは違う。
あたしは翔に肩を掴まれて激しく揺すぶられたせいで意識を失ったんだ。
最近寝不足だったこともある。だけど、それだけじゃない。
翔は明らかな狂気をむきだしにした。
≪キーンコーンカーンコーン≫
チャイムの音が保健室に響き渡る。
ふと時計に視線を移すと、1時間目の終わりを指していた。
あたしは一時間近くも意識を失っていたようだ。
「あらっ。もう休み時間ね。そういえば、五十嵐君が休み時間に鈴森さんの様子をみに来てくれるって言ってたわ」
「え?」
翔が……来る?
あたしは慌てて起き上がると、ベッドの下に置いてあった上履きに手をかけた。