恐愛同級生
そうだ……。
言われてみれば確かに三浦君に『平成第二中』というメモをもらった時、その中学名を聞いたことがあるような気がした。
女子中学生が校舎から飛び下りたというニュースも、ネットニュースで見たような気がしないでもない。
「その子は……生きてるの……?」
急激に口の中が乾き始める。
「ちょうど木の上に落ちて助かったみたい。だけどさ~、その彼女ってどうして飛び降りなんてしたんだろうね~?不思議じゃない?」
好未はすべて知っている……。
だから、わざともったいぶって話しているんだ。
「好未は……前から知ってたの?」
「ううん、知らないよ。だけど、調べたの。翔君のことが好きだから。好きな人のことは全部知っておきたいって思うじゃん?そしたら、色々知っちゃったの。どうして彼女が飛び下りたのか……とか?」
「その理由は何……?まさか、翔に関係することなの……?」
「莉乃だって、薄々分かってることなんじゃないの~?」
「好未、お願い!教えて!」
「仕方ないなぁ~」
必死に頼むと、好未は渋々言葉を続けた。