恐愛同級生
怖い……もうすぐ追いつかれてしまう。
もし追いつかれたらきっとあたしは翔に殺されるに違いない。
どうしてこんなことになるまで気が付かなかったんだろう。
翔の異常性に……。
もしもっと早く気づいていれば、こんなことにはならなかったのかもしれない。
「ハァハァハァ……」
口が渇いてせき込みそうにになるのを必死でこらえる。
徐々に足が重たくなる。
3階4階……階段を駆け上がりながらふとそれに気付いた時、目の前が真っ暗になった。
この先にあるのは屋上だ。
屋上へ向かえばもう逃げ場はない。