恐愛同級生

怖い……もうすぐ追いつかれてしまう。

もし追いつかれたらきっとあたしは翔に殺されるに違いない。

どうしてこんなことになるまで気が付かなかったんだろう。

翔の異常性に……。

もしもっと早く気づいていれば、こんなことにはならなかったのかもしれない。

「ハァハァハァ……」

口が渇いてせき込みそうにになるのを必死でこらえる。

徐々に足が重たくなる。

3階4階……階段を駆け上がりながらふとそれに気付いた時、目の前が真っ暗になった。

この先にあるのは屋上だ。

屋上へ向かえばもう逃げ場はない。
< 246 / 303 >

この作品をシェア

pagetop