恐愛同級生

「……――莉乃、待ってろよ。俺が莉乃のストーカーをやっつけるから。俺がお前のことを守ってやるから」

「テメェ、何言ってんだ!!お前がストーカーだろうが!!」

「莉乃、俺だけの莉乃……。早く抱きしめたい……。莉乃、莉乃……莉乃……」

うわごとのように呟く五十嵐に一瞬ひるんだ時、

「……――莉乃、今すぐ行くから。待ってて」

五十嵐の目が怪しく光った。

ナイフを柄を両手でつかんでこちらに突進してきた五十嵐。

これが最後のチャンスだ。

これをかわせなければ、もうおしまいだ。
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