恐愛同級生

「クソ……。血が止まらねぇ……」

ドアノブに手をかけてノブを回そうとしても血で濡れているせいかツルツルと滑ってしまう。

出血量が増えているせいか、意識がもうろうとしてきた。

俺は仕方がなくその場に座り込み五十嵐の様子を確認する。

いまだ倒れたまま動くことができず、痛みに体を丸めることしかできない五十嵐。

このままならしばらくは安心だ。

五十嵐のスマホを指でタップして、鈴森の電話番号を探す。

「ハァハァ……たのむ……無事でいてくれ……」

祈るようにスマホを耳に当てると、呼び出し音が流れた。
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