恐愛同級生
『つーか、お前の仲の良い友達……――』
俺は、黒髪女の顔こそ知っていたものの名前は知らなかった。
『……好未のこと?白石好未……』
だから、簡単に信じてしまった。
あの黒髪女が白石好未であると……。
あの時、どうして鈴森が仲の良い友達の名前に白石をあげたのかは分からない。
『白石か。一つだけ忠告しておく。白石とは深く関わらない方がいい』
『好未と……?』
けれど、俺は『市川桜』に気をつけろ、と忠告すべきだったはずなのに、『白石好未』に気をつけろと言ってしまったことになる。
そのことで、もしも最悪な方向に話が進んでいたとしたら……――。