恐愛同級生
クソっ……いてぇ……。
刺された部分は深いようだ。
あまりの痛みに顔をしかめて左手にスマホを持ち替えて耳に当てる。
今すぐ止血をしないと、あまり長くはもたない気がする。
「お前……島田の兄貴に何をしたんだ……――!!」
「五十嵐翔に復讐したい島田君と、五十嵐翔を莉乃から引き離したいあたし。二人の利害関係ははっきりしてたのよ。だから、島田君はあたしに協力してくれた」
「お前……まさか……島田の兄貴に鈴森を……――」
「確かにあたしが島田君に莉乃のスマホにラインや電話をするように指示は出したわ。莉乃の家のポストに用意した手紙を投函させたり、家の前まで行って電話をかけさせたりもした。だけど、本当に誤解しないで?全部全部、莉乃の為だから」
「ふざけんな……――!!兄貴を利用して自殺にまで追い込みやがって……!」
「島田君が自殺したのは、あたしには関係ない事よ。それに、島田君ももうすぐ浮かばれるじゃない」
「なに……?」
その言葉に首を傾げると同時に屋上の扉が勢いよく開いた。