恐愛同級生
「ごめんね……あたし……」
「別にいいって。俺はどう思われようと。ただ、お前が心配なだけだから」
彼の繰り返す『心配』という単語が引っかかる。
「まぁいいや。とにかく無事なら」
すると、彼は急に歩き出した。
あたしは彼の半歩後ろを歩きながら様子をうかがう。
あのラインは本当に三浦君が送ったんだろうか……?
三浦君は何も言っていなかった。
だけど、三浦君以外であのラインを送りそうな人の見当がつかない。
「……――ごめんな、具合悪いのに呼び出して」
「えっ……?」
考え事をしていたせいで、周りを全く気にしていなかった。
ふと足を止めると、そこは保健室の目の前だった。
もしかして……わざわざ保健室まで送ってくれたの……?
「あっ、ううん……。大丈夫だよ」
「じゃあな。ゆっくり休めよ」
わずかに表情を緩めてそう言う三浦君。
「あっ、あの!!」
あたしは慌てて彼を呼び止めた。