俺は、兄貴と同じ恋をした
なーんかさっきから天沢の様子がおかしいよーなぁ…
ま、いっか…
天沢の驚いたような表情も一瞬で
いつのまにか資料室にもついたみたい。
中に入るとほこりっぽく、いろんな紙の匂いがし、思わず軽く咳き込む
指定された場所にそっと資料を置き
それに続けて天沢も置いたんだけど…
天沢が、資料室に入ってから一言も喋らない…
沈黙を破るように私は話しかけた
「天沢、さっきから黙ってるけどどうした……………、!」
グイっ、
体が少しよろめいたと思えばいつのまにか両手首を掴まれていた
「な、……は、離して!」
手首を引っ張り抵抗する私だったが、
男の人にかなうわけもなく…
あぁ、もう…離してよ…っ!
「三智の方がカッコいいって、
どうゆうこと?」
……………え?
天沢が発した言葉は私の想像と違っていた
あの日と同じようにキラッ、と耳元の十字架が光る