俺は、兄貴と同じ恋をした
すると、ツカツカとこちらに寄ってきた天沢のお兄さん。
「その子…
嫌がってる。」
「……っ、お前には関係ねぇだろ!」
そう言うと私の腕に入る力も強くなる
思わず、「ッ、痛っ、…」
と声を漏らした
そんな私の様子を見て天沢のお兄さんは言葉を繋げる
「痛がってる。離してやれよ」
「………」
ちッ…、と舌打ちした後乱暴に私の腕を離した
ぁー、やっと解放された!
掴まれた手首をさすりながらそんな呑気なことを考えた
「りんご、またな」
そう言って資料室を後にする天沢。
…………えっ?
ちょ、ちょちょちょ、
天沢が出て行ったらこの人と二人きりになっちゃうじゃん…!!
と、今更そんなことを思い出す私。
あわあわと慌てながら閉まる扉を見つめる
「えーと、りんごちゃん?」