クール上司と偽装レンアイ!?
鍋焼きうどんはもの凄く熱かった。

猫舌って訳じゃないけど、食べ終えるのにかなりの時間がかかってしまい、席に戻ったのは午後の始業である1時の3分前だった。

間に合って良かった。


購買部は特に時間に厳しい所だから。
お酒にだらしない別府課長だけど、時間には厳しくて遅刻は絶対に許されない。


ホッとしながら午後の仕事の準備を始めていると、葵がまだ戻っていない事に気がついた。

遅刻? 葵は一人で昼食を取る事が多いからいつも戻りは早いのに。

どこに行ったんだろう。

心配していると、1時を20分回ったところで葵が席に戻って来た。

何事も無かったかの様な顔で席に座る葵。

でも、直ぐに別府課長が近付いて来て、私は思わずビクリとして身構えた。

遅れた事を絶対に怒るんだと思ったから。

葵の怒られる所なんて見たくない。

ハラハラしながら見守っていると、別府課長は予想通り葵の席の隣で立ち止まった。
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