クール上司と偽装レンアイ!?
神崎さんのおかげで全ての確認作業は5時前に完了した。

それから滞っていた自分の仕事を済ませ、なんとか7時からの飲み会に参加する事が出来た。


居酒屋を一部屋借り切って盛り上がる飲み会の名目は、一応神崎さんの歓迎会なんだけど、時間が経つにつれもう何だか分からない状態になっている。

主役のはずの神埼さんは早々に端の席に移り、一人スマホを弄ってるし。

そして、私は……。

「広瀬、もっと飲め。そろそろ酒にも慣れただろ?」

部内一酒癖の悪い別府課長に捕まってしまい、パワハラ、セクハラ一歩手前のレベルで絡まれている最中だった。

ただでさえ強いお酒の匂いで気持ち悪いのに、

「お前ももう購買歴3年だろう? いつまでもニコニコしてるだけじゃ駄目だからな。甘えられる時期は終ってんだぞ」

なんて、グダグダとしつこく駄目だしされていい加減うんざりだった。

『放っておいて下さい!』なんて叫んで追い払えたらスッキリしそうだけど、現実に私にそんな事が出来る訳がない。

ただひたすら時が経つのを耐えるしかなかった。


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