クール上司と偽装レンアイ!?
一番優しさをくれるはずの相手が一番厳しいなんて。

今、私はここが会社じゃなければ泣きたい程悲しいし悔しいのに、葵は目を向けてもくれない。

胸が痛い……。

それでも席に座り、葵に言われた通り仕入先に連絡をする。

強引に頼むと何とか引き受けてくれたけど、散々文句を言われた。

なんだか、もう何もかもが嫌になる。

週末の幸せだった気持も、仕事へのやる気も萎んでしまった。

今は葵の顔見たくない。




それから退社時間まで、葵とは必要最低限の会話しかしなかった。

向かい合わせに座っているのに。

でも、元々葵は息抜きのおしゃべりなんてしないし、何も気にしてないんだろうな。

溜息を吐きながらパソコンの電源を切り席を立つ。

「お疲れさまです」

そう言って葵の方は見ないままフロアを出た
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