クール上司と偽装レンアイ!?
別府課長との面談が終り時計を見ると昼の12時を少し過ぎていた。
呼び出されたのが11時くらいだったから一時間以上席を外していた事になる。
部内の皆は既にお昼の休憩に出たようだった。
ガランとしたフロアに居るのは葵ただ一人。
葵は私の顔を見た瞬間に別府課長との面談の内容を察したのか、心配そうな表情で近付いて来た。
「大丈夫か?」
労るような声音を聞くと、感情が昂ぶってしまう。
「別府課長に私を製造部に異動させる予定があるって言われちゃった……」
泣きそうになるのを我慢して言うと、葵は頷き「場所を変えよう」と言った。
葵とフロアを出たのは12時30分過ぎで、どこのお店もランチタイムの混雑ですんなり入れそうになかった。
仕方なく値段は高いけどその分入れそうな、以前藤原さんに連れていって貰った和食の店で食事をする事にした。
と言っても私は食欲ゼロだけど。
これからの事を思うと、葵が注文してくれた美味しそうな煮魚にも気持が向かない。
それでも少しずつ箸を付けながら別府課長と話した内容を葵に伝えた。
「……異動はまだ決定した訳じゃないんだから、あまり落ち込むなよ」
話を聞き終えた葵は私を慰める様に言う。
呼び出されたのが11時くらいだったから一時間以上席を外していた事になる。
部内の皆は既にお昼の休憩に出たようだった。
ガランとしたフロアに居るのは葵ただ一人。
葵は私の顔を見た瞬間に別府課長との面談の内容を察したのか、心配そうな表情で近付いて来た。
「大丈夫か?」
労るような声音を聞くと、感情が昂ぶってしまう。
「別府課長に私を製造部に異動させる予定があるって言われちゃった……」
泣きそうになるのを我慢して言うと、葵は頷き「場所を変えよう」と言った。
葵とフロアを出たのは12時30分過ぎで、どこのお店もランチタイムの混雑ですんなり入れそうになかった。
仕方なく値段は高いけどその分入れそうな、以前藤原さんに連れていって貰った和食の店で食事をする事にした。
と言っても私は食欲ゼロだけど。
これからの事を思うと、葵が注文してくれた美味しそうな煮魚にも気持が向かない。
それでも少しずつ箸を付けながら別府課長と話した内容を葵に伝えた。
「……異動はまだ決定した訳じゃないんだから、あまり落ち込むなよ」
話を聞き終えた葵は私を慰める様に言う。