クール上司と偽装レンアイ!?
「偽の予定?」

神崎さんは“何言ってんだ?”って顔をして私を見る。

その直後、呆れた様な顔で言った。

「もしかしてメール見てない? 明日、K社に行くって送ったんだけど」

「えっ?」

メール?

そんなの見てない……と言うより今日ろくに受信BOX確認してなかった。
時間が無くて最低限の事しか出来なくて。

「ちゃんと見とけよ。他の仕事は大丈夫なわけ?」

「……すみません」

もう謝るしかない。
メールの確認は基本なのに怠ってしまったんだから私が悪い。

でも…声をかけてくれても良かったのにな。

前の席に座ってるんだから、一言、明日出かけるよって言ってくれたら話は早いのに。

そんな事を考えていると、不機嫌そうな声が頭上から降って来た。

「スケジュールにも入れておいたんだけど。自分で二重の確認ミスしといて人のせいにするなよ」

「あ、あの、すみません、今のは……」

心の不満をついうっかり声にしてしまっていたらしい。

別府課長に結構飲まされたせい?

慌てる私に神崎さんはそれは素気なく言った。


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