クール上司と偽装レンアイ!?



-あれは初めて付き合った彼との連絡が途切れて3日目の事だった-

彼は一人暮らしだったから、病気で寝込んでいて電話に出れないのかもしれない。

事故に遭って入院してメールの返信も出来ないのかもしれない。

悪い想像に支配されて居ても立っても居られなくなった私は、彼の部屋へ向っていた。

白い息を吐きながら、冬の夜道を急ぐ私はただただ彼の身を心配していた。

彼が故意に連絡を断ってるなんて、考えもしなかった。



合鍵で入った部屋で待っていたのは元気そうだけど、見た事も無いような不機嫌な顔の彼……それから高校、大学と一緒に過ごした一番の友達。

呆然とする私に彼が言った言葉は“最悪”ただ一言だった。

あの日、初めての恋人と友達を失った。


< 174 / 222 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop