クール上司と偽装レンアイ!?
「……どうして?」

「だって私はもう購買の人間じゃないし、それにあれは葵の頑張りが認められての受賞でしょ? 私に貰う資格はないよ」

「購買の皆が認められたんだろ? 彩もその内の一人だろ?」

「……違うよ。私は何の役にも立ってないし」

「違くない。彩が今辛いのは分かるけど、自分を卑下するのは止めろよ」

葵は真剣な顔で諭すような言い方をする。

でも私は自分でもどうしようもないくらい頑なになってしまう。

「無理だよ。卑下するなって言われたって私には無理だよ……」

葵と真希ちゃんが認めてくれて励ましてくれても、実際私は別府課長に切り捨てられた。

それに朝井さんにも毎日否定されて。

それを見ているはずなのに購買部のメンバーは朝井さんとどんどん親しくなっていく。

きっと今まで朝井さんのように私のやり方を心の中で否定していたんだって思う。

そんな状況でどうして自分に自信を持てるんだろう。

「彩、どうしたんだ?」

葵は私の態度に戸惑っているようだった。
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