クール上司と偽装レンアイ!?
私には出来ないそんな事。選ばれる自信も無い。

それどころか葵が離れていってしまう事ばかり言ってしまう。

もう駄目だって思った。

私には朝井さんに言い返す力も、葵の気持を取り戻す魅力も無い。

また、体が冷たくなって何もかも投げ出したくなっていく。

「そうなったら仕方無いです」

そんな言葉しか出てこなかった。



朝井さんから離れる為に購買部のフロアを出た。

行き先は決まってないけど、とにかくどこかへ行きたかった。

人気の無い廊下を歩き、階段にう。
ひんやりとした空気が漂う踊り場で腰を下ろして、息を吐いた。


……目を閉じると葵の姿が思い浮かんだ。
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