クール上司と偽装レンアイ!?
選ばれた人
歓送迎会には購買部のメンバー全員が参加してくれた。

朝井さんは皆の中心となって談笑している。

私は……最後の日まで別府課長の隣。

「広瀬、遠慮なく飲めよ。今日はお前が主役なんだからな」

別府課長がこんな風に気遣ってくれるのは初めてかもしれない。

なんだか変な気分。でも私も飲みたい気持だったから進められたビールを飲んだ。

「大分飲めるようになったな。最初はカルーアミルクなんて飲んでたのにな」

別府課長はしみじみ言う。

「今度26歳になりますから」

「もうそんなになるのか、早いな。俺から見ればまだまだガキだけどな」

今日の別府課長はあまり嫌な事は言わない。

お酒も進んでない?

「広瀬……お前さ、神崎が来てから変わったな」

「……そうですか?」

「ああ」

「どんな風に変わりましたか?」

「怒りっぽくなった」

「……」

話の流れ的に良く変わったって言われるのかと思ったけど、どうやら今日も駄目だしされるようだった。
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